諸橋茂一の言語道断

言語道断・歪んだ夏休み帳


 過日、今年度石川県内で使用された小学校用の「夏休み帳」を見せてもらってびっくりした。
 何と1年生〜6年生まで全ての夏休み帳の中に、メインの物語として、戦争に関する話を掲載してある。しかもその内容の殆どは、我国が如何に悪かったかという事を非常に偏った視点で記述してあるのである。その視点は完全に日本共産党や(旧)社会党(現・社民党)及び日教組のものである。
 その様な政党や団体の歴史観が果たして我が国並びに日本国民の大多数の歴史観を代表していると言えるのであろうか?いや、全くそうでは無いはずである。
 にも拘わらず、何故、多感な小学生の「夏休み帳」にその様な記述をしなくてはならないのであろうか?
 しかも、その内容は「殺した・殺された・多くの人達が死んだ」という非常におどろおどろしい事が記述されているのである。その内容が仮に真実であったとしても、何も分からない小学校低学年の生徒に対して、その様な事を教える必要が果たしてあるのだろうか?しかも内容は、非常に偏向した作り話なのであるから全くとんでもない事である。全く石川県の教育関係者は頭が相当おかしいのではないか?
 小学6年生の夏休み帳には概略、次の様に書いてある。「日本軍は約40,000人の中国人を日本に強制連行した。その内399人の日本人を七尾に強制連行し、36メートル×11メートルの部屋に全員詰め込まれ、食べ物も無く、弱って歩く力も無いのに100sもある荷物を担がされ、1日に12〜14時間も牛や馬の様にこきつかって働かされ、仲間が15人も死んでしまった。……」
 と、全く整合性の無い事を、正に嘘八百を書き連ねてある。全く言語道断である。大体100sもの重いものを普通の人間は担げる筈がないし、仮に100sもの重量の物を担ぐだけの力のある人間でも、まともに食べる物も食べない状態で、そんなに重い物を担げるはずがないのである。
 この文章を書いたのは、七尾市立和倉小学校の角見先生だということなので、一度七尾に行って、その先生に、この様な文章の根拠は一体何処にあるのか?厳しく問い質して来ようとは思っている。
 何の裏付け資料も無く、この様に正に嘘八百を書き連ねて、何も判断力の無い子供達に非常に誤った歴史観を植え付け、多くの子供達に対して非常に卑屈な自虐意識を焼き付けている今の学校教育は正に歪んでいる。全く狂っているとしか言いようがない。
 教科書も全く同様であるが、現在の様な自虐教育がこれ以上続けば、我が国の将来が無茶苦茶になってしまう。我が国の将来に対して大きな危機感を抱かざるを得ない。
平成14年10月