諸橋茂一の言語道断

「これは一体何処の国の教科書か?」
 こんな教科書で学んでいるから子供達がおかしくなる。

 先月に引き続き今月も(石川県で最も多くの市・町・村で採用されている)東京書籍の教科書の問題点について触れることにする。
 1. 16代天皇「仁徳天皇の御陵」であるということがはっきりしているにも拘わらず、同教科書では同御陵のことを何と「大山古墳」と記載してある。これでは天皇のお墓(御陵)であると言うことさえ分からない。日教組、日本共産党、旧日本社会党、朝日新聞・進歩的文化人…所謂反日日本人的思想を持った人々、日本人としては実に歪んだ思想を持った人達は、長期間に亘り、日の丸反対・君が代反対・天皇制反対・日米安保反対・自衛隊違憲と言う様な主張を続けて来た人々である。その様な主張からすれば世界一のお墓である「仁徳天皇御陵」を天皇のお墓とは認めたく無い。何故かと言えば、五世紀に造営されたことがほぼ間違いない同御陵を天皇のお墓と認めることは、天皇制がその相当以前に確立されていたことを結果的には認めざるを得ない。すると、これまで自分達が主張してきたこと(天皇制は実は決して長く続いてきたものでは無く、古くは「古事記」、「日本書紀」において、特に明治時代以降、天皇を神格化するために天皇制が長く続いている様に国民に嘘をついているのだ)という主張と噛み合わなくなってきてしまう。その為に「仁徳天皇御陵」を「大山古墳」などと記載させているのだと思う。全くとんでもないことである。
 2. 西尾幹二著の大作「国民の歴史」にも詳述してあることではあるが、中国の陳という人間が纏めた魏の歴史の中に我が国の事について記してある部分があり、その部分を戦後有り難く「魏志倭人伝」という大袈裟なネイミングで、その内容がさも事実かの様に教科書に記載して教えるようになった、ということである。しかし実際にはその内容は相当好い加減な記載が多い。例えば、その中に記してある「邪馬台国」というのは「邪な国」という意味であり、「卑弥呼」というのは「卑しい女」という意味が込められていて、我が国を相当侮辱した表現(蔑称)だ、ということである。にも拘わらず、それをまるで正しい史実かの様に同教科書には記載してあるのである。我が国の貴重な古代記録である「古事記」や「日本書紀」に記載してあることは無視をして、中国が我が国を馬鹿にして書いた物を尊重して教科書に記載して教える。これ程馬鹿げたことがあるだろうか?
 3. 32頁には「5世紀の埼玉は(第21代)雄略天皇を含めて大和朝廷が支配していた。」と記載しておきながら、29頁には「5世紀には、大和国家の大王は、倭の王としての地位と朝鮮南部を軍事的に指揮する権利とを、中国の皇帝から認めてもらう為に、中国の南朝にたびたび使いを送りました。」と記載してある。この教科書を書いている人間はこの大きな矛盾が分かっていない様である。なにが何でも天皇制を認めたくない、天皇制を出来る限りおとしめたいという意図が余りにも露骨である。どうしてもその様な思想しか持てないのであれば、天皇制を中心とした国家である国、我が日本に無理して住む必要は全く無い。北朝鮮や中国、或いは韓国に行って住めば良いのである。
 4. 49頁には、天皇の子孫と言われ、源頼朝の祖先でもある源義家のことを「同じ源氏と申せども八幡太郎(義家)は怖しや」などと非常に侮辱した様な当時の戯れ歌をわざわざ載せている。その神経は普通の日本人としては全く理解に苦しむと言わざるを得ない。
 5. 77頁には「『織田がつき羽柴がこねし天下もちすわりしままに食うは徳川』という歌は、どういうことを表しているか、考えてみましょう。」と記載してある。これも上記と同じく、我が国の代表的武将を非常に侮辱する書き方である。こんなふざけた記述の仕方があるだろうか?余りにも低俗過ぎて、とてもこれが教科書とは思えない。
 6. 79ページには「朝鮮侵略」とキャプションを付けて「秀吉は1592年、朝鮮に兵を出しました。」と記述し、その横には「耳塚」として、「日本軍は多くの朝鮮の人々の命を奪い、その手柄の証拠として、朝鮮の人々の耳や鼻を日本に送りました。」と記述してある。この記述者の神経を疑わざるを得ない。この事が仮に事実であったとしても、この様な事を教科書に書いて教えなくてはいけないことなのかどうか?同じくこの記述者の神経を疑わざるを得ない。何が何でも「我々の先祖はひどい事ばかりしたのだ」というイメージを徹底して与えたいという考え方で教科書を作っているとしか思えない。余りにも酷すぎる。
 7. 133ページには「1879年、軍隊の力を背景に、反対する琉球の人々をおさえて沖縄県を設置しました。」と記述してある。これも、とにかく我々の先祖は酷いことをしたのだ、と思わせたい為の記述としか思えない。
 8. 135ページには、地元の青年達がまとめた「五日市憲法」などというものが載っている。この中には、「府県の権威は、国会であっても侵害出来ない」などと全くとんでもない事が書かれている。こんな物を記載する必要が一体何処にあるのだろう?今の我が国を何が何でも解体しようとする日本共産党の思いを込めた余りにも馬鹿げた書き方である。一体これが我が国の教科書と言えるのだろうか?同じページには「オッペケペー節」として、明治時代をとんでもなく斜めに見た、余りにもレベルの低いふざけた、一体これが教科書に載せるものなのか?と強い疑問を感じざるを得ないザレ歌を載せている。教育は本来「祖国・母国に愛着を深めると共に日本人としての自信と誇りを持たせる為に行うべきである。」にも拘わらず、それと全く逆のことをやっているのである。全く言語道断である。一日も早く卑屈で自虐的な教科書の使用を止め、日本人として自信と誇りを持てる扶桑社の教科書の様な教科書で教育を開始すべきである。
平成14年1月